夜の世界で名を馳せる六本木

コラム

六本木と聞いて、数多くのクラブが建ち並ぶ光景を思い描く方は大勢いらっしゃるでしょう。
この地域は、日本屈指の夜の街といっても過言ではありません。
昭和時代は、ここをモチーフにした歌謡曲も数多く生み出されており、一種のムードが漂う場所とまで言われました。
その歴史は戦前にまでさかのぼり、日本で初めてシャンソン・ジャズクラブが誕生したことに起源を持っています。
ここでは六本木がなぜ夜の街と言われるスタイルになったのか、詳しく見ていくことにしましょう。

六本木の地理の詳しい概要

まずは地理の詳しい概要を解説します。
東京23区の中心地に位置する港区にあり、もっとも区内で大きい面積を持っているのが特徴です。
世田谷区に面していることも影響していて、計4つのJRの路線と地下鉄・私鉄が通っています。
1980年代までは東京都内の陸の孤島といわれていましたが、現在ではもっとも交通の便が発達した地域になったほどです。
年間の平均気温が15度と温かく、冬場でも区内一帯には屋台が建ち並んでお酒を味わえるお店があります。

夜の世界という名称で呼ばれるようになった理由

さて、夜の世界という名称で呼ばれるようになったのは、1960年代後半の高度経済成長期からです。
この時代は都内のあらゆる場所で男性客をターゲットにした、パブが出来ました。
働く男性は外でお酒を飲んで、女性ホステスから接客を受けるのがステータスと考えられていた時代です。
今だと男尊女卑と軽蔑の眼差しを浴びるでしょうが、当時は女性は家で子供を育てる、男性は働いて一家を支えるという日本独特の価値観で生活をなされていました。
そのステータスを決めるうえでも、飲み屋を何軒も訪れてお気に入りの女性を見つける男性が多かったものです。
東京だけでも1960年から1980年の20年間で、約20万件ものクラブ・パブが誕生しました。
このうちの約60%が六本木の集中していたことが、日本経済白書の1970年版から把握できます。

なぜ六本木にクラブなどが集中したのか?

ここで疑問に思うのが、なぜこの場所に集中したのかということでしょう。
その理由は、大企業の本社が区内で誕生したからです。
印刷・出版社・広告代理店などその数は軽く100か所を超えており、現在でも同じく各方面の大企業の本社が林立しています。
働く男性をターゲットにしているクラブやパブゆえに、会社からほどちかい場所で営業する方が客足が伸びるというわけでしょう。
1990年代になると、高級志向から一気に庶民志向の飲み屋が誕生するに至ります。
それは、フィリピン・ベトナム・インドネシアといった、アジア諸国の女性ホステスを集めたパブがたくさん誕生したからです。
それ以前は高級志向で日本人のみの女性で構成されていた、クラブという飲み屋でした。

パブとクラブの違い

パブとクラブの違いにも触れてみますが、前者はいわゆるお酒をメインにした飲食店です。
女性ホステスは来店客にお酒と軽食を作って出し、カラオケと一緒に楽しむ程度のものです。
一名の予算は2000円程度をお安く、食べる・飲むを満喫する施設といえるでしょう。
ところが後者の場合は、場の雰囲気を楽しむ・お酒を味わう・女性と会話をするということに重きを置いているのが特徴です。
そのため女性ホステスはお酒を作ったり、調理は一切おこないません。
綺麗な洋服に身を包んで接客のみをして、さらにアフターという外食を来店客と楽しむこともできます。
サービスを実施するというよりも受ける側と見ることもできるのが、クラブというわけです。
フィリピンパブなどは安価で訪れやすいため、これまで訪れたことがなかったサラリーマンも六本木へと赴くようになりました。

20代から30代の若い世代をターゲットにするキャバクラが生れる

ここから本格的に夜の世界といわれる時代へ突入します。
2000年以降になると、20代から30代の若い世代をターゲットにするキャバクラが生れました。
パブよりもアットホームで、数多くの女性を抱えるお店が登場し、メディアでもたびたび紹介されているので全国的な知名度を得たほどです。
なお、 キャバクラという名称は和製英語で、キャバレーとクラブを掛け合わせたもの です。
若い女性のみで構成されている飲み屋であり、クラブの良さである会話を楽しめるのも特徴になっています。
ここでは一名当たり約5000円でサービスを受けられるので、高級クラブに行けない方でも気軽に女性と会話をしてお酒も味わえるのが特徴です。

まとめ

昨今では男性だけでなく女性にターゲットを絞ったホストクラブも、六本木に誕生していています。
夜の世界というと今までは、男性が主役というイメージがありました。
しかし、時代が変わったことで女性も主役になれるチャンスがあることが今の六本木が証明しています。
港区でもっとも広大な面積を持つ地域でありながら、住んでいるのはわずか1000人程度の場所です。
それでも夜になると約2万人もの方々が働き、サービスを受けるためにたくさんの人が集まってきます。
これこそが夜の世界という言葉に相応しい特色であり、今後もそのスタイルを変えることはないでしょう。

 

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最終更新日 2025年4月25日 by トゥルソワソワ

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